三段階除痛ラダーは、がん疼痛の治療において、

  • 痛みの強さによる鎮痛薬の選択
  • 鎮痛薬の段階的な使用法

についてWHOが示したものである。

ちなみに、WHO方式のがん疼痛治療法における「鎮痛薬の使用法」は、「鎮痛薬使用の5原則」と、「三段階除痛ラダー」から成り立っている。

  • 鎮痛薬の使用法
    • 鎮痛薬使用の5原則
    • 三段階除痛ラダー

鎮痛補助薬

WHO方式の疼痛治療では、非オピオイド鎮痛薬・オピオイドで痛みを軽減できない場合、その薬の補助として、鎮痛補助薬が用いられる。

鎮痛補助薬は、主な作用として鎮痛作用はない。しかし、

  • 鎮痛薬と併用することで鎮痛効果が高まる
  • 特定の状況下で鎮痛作用を示す

というような薬物は、鎮痛補助薬として用いられる。

鎮痛補助薬の例
  • 抗てんかん薬
  • 抗うつ薬
  • 局所麻酔薬
  • ステロイド
  • 抗けいれん薬
  • NMDA受容体拮抗薬

第一段階

軽度の痛みには、次の鎮痛薬を用いる。

  • 非オピオイド鎮痛薬
    • NSAIDs
    • アセトアミノフェン
  • ± 鎮痛補助薬

第二段階

軽度~中程度の強さの痛みには、次の鎮痛薬を用いる。

  • 弱オピオイド
    • コデイン
    • ジヒドロコデイン
    • トラマドール
    • 低用量オキシコドン
  • + 非オピオイド鎮痛薬
  • ± 鎮痛補助薬

第三段階

中程度~高度の強さの痛みには、次の麻薬性鎮痛薬を用いる。

  • 強オピオイド
  • + 非オピオイド鎮痛薬
  • ± 鎮痛補助薬