抗不整脈薬は、Vaughan Williams分類によって作用機序でⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ群に分類されている。その中でⅢ群はK+チャネルを遮断することで抗不整脈作用を示す医薬品である。

Ⅲ群

Ⅲ群には以下のような医薬品があげられる。

  • アミオダロン
  • ソタロール
  • ニフェカラント

これらの医薬品は、K+チャネルを遮断することで抗不整脈作用を示す。

 

作用機序

Ⅲ群の医薬品には以下の作用があげられる。

  • 活動電位持続時間及び不応期の延長作用

活動電位持続時間・不応期延長作用

K+チャネルを遮断することで、活動電位の持続時間や不応期を延長させる。

なお、アミオダロンにはK+チャネル遮断作用の他、Na+チャネル遮断作用に加え、β受容体遮断作用、併せてCa2+チャネル遮断作用を持っている。

一方で、ソタロールはK+チャネル遮断作用の他、β受容体遮断作用も持っている。

 

適応

Ⅲ群の医薬品には適応としては、他の抗不整脈を用いても改善が見られない重度の不整脈に適応がある。

 

副作用

Ⅲ群の医薬品の副作用としては以下のものがあげられる。

  • QT間隔延長作用
  • 間質性肺炎及び肺線維症(アミオダロン)

 

禁忌

高度(Ⅱ度以上)の房室・洞房ブロックの患者さんには禁忌である。

また、QT間隔を延長するため、QT間隔延長症候群には禁忌である。