メペンゾラート

メペンゾラートは副交感神経遮断薬（抗コリン薬）であり、副交感神経を抑制する作用があり、鎮痙（痙攣を鎮める）作用を示す。

そのため、鎮痙薬として用いられる。

「アトロピン代用薬」という分類になる。

目次（項目へとびます）

作用：鎮痙

メペンゾラートは鎮痙作用を示す。

メペンゾラートの鎮痙作用は、同じ副交感神経遮断薬（抗コリン薬）であるアトロピンよりはるかに強い。

メペンゾラートの鎮痙作用が強いのは、ムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断する抗コリン作用のほかに、自律神経節を遮断する作用があるためである。

メペンゾラートは下部消化管（結腸）に選択的に作用し、消化管のれん縮を抑制する。

消化管のれん縮は、

によって起こる。メペンゾラートは、これらの刺激を抑制することで消化管のれん縮を抑える。

メペンゾラートには以下のような特徴がある。

メペンゾラートは４級アンモニウム化合物であるため、消化管吸収が悪く、血液脳関門を通過しない

そのため、アトロピンが示すような中枢興奮作用はない。

メペンゾラートを経口投与すると、胃酸分泌やペプシン分泌が抑えられる。