シロドシンは選択的アドレナリンα1受容体遮断薬であり、選択的にα1受容体を遮断する。

特に前立腺のα1A受容体を選択的に遮断するため、前立腺肥大症に用いられている。


シロドシン

出典:「ユリーフ錠2mg/ユリーフ錠4mg/ユリーフOD錠2mg/ユリーフOD錠4mg」添付文書

作用機序:選択的α1A受容体遮断

シロドシンは前立腺のα1A受容体を選択的に遮断し、前立腺平滑筋を弛緩させる。そのため「前立腺肥大症に伴う排尿障害」に用いられる。

シロドシンは選択的アドレナリンα1受容体遮断薬のなかでも、タムスロシンを同じくα1A受容体への選択性が高い。

前立腺にはα1A受容体が多く分布しているため、選択的にα1A受容体を遮断するシロドシンは前立腺肥大に有効である。

α1B受容体遮断作用は弱い

シロドシンはα1A受容体を選択的に遮断するため、α1B受容体遮断作用は弱い。

ほかの選択的アドレナリンα1受容体遮断薬(プラゾシンなど)よりもα1B受容体遮断作用が弱いと言える。

α1B受容体は血管平滑筋に多く分布しており、α1B受容体を遮断すると血圧下降などの副作用がでてしまう。

シロドシンはα1A受容体に選択的で、α1B受容体遮断作用が弱いため、血圧下降といった副作用は弱い。

適応

  • 前立腺肥大症に伴う排尿障害

医療用医薬品

シロドシンを有効成分とする医療用医薬品の例を以下に挙げる。

  • ユリーフ錠2mg/ユリーフ錠4mg/ユリーフOD錠2mg/ユリーフOD錠4mg

関連

タムスロシンは、シロドシンを同じくα1A受容体を選択的に遮断し、「前立腺肥大症に伴う排尿障害」に適応がある。