ベインブリッジ反射とは、「心臓に入ってきた血液で心房壁が伸び、心房壁の伸展受容器が興奮することで反射的に心拍数・心収縮力を増加し、心房内の血液を速く押し出そうとする反射」のことである。

神経性の血圧調節機構の1つである。

ベインブリッジ反射の流れ

具体的には、以下のような流れになる。

  1. 静脈還流量↑(大静脈内や心房内のうっ血)
  2. 心臓に流入した血液によって心房壁が伸展
  3. 心房壁の伸展受容器を刺激
  4. 延髄の心臓中枢 → 交感神経の興奮
  5. 反射的に心拍数・心収縮力↑
  6. 心房内の血液が速く押し出される

静脈還流量が増加し、大静脈内や心房内がうっ血して心房壁が伸展すると、心房壁の伸展受容器が刺激される。

すると延髄の心臓中枢に刺激が伝わり、交感神経が興奮することで心拍数・心収縮力が増加し、心房内の血液が速く押し出される。

簡単なまとめ

ベインブリッジ反射を簡単にまとめる。

  • 心房壁が伸び、伸展受容器を刺激
    → 交感神経刺激
    → 心拍数・心収縮力↑

血圧の調節機構

血圧の調節機構の分類におけるベインブリッジ反射の位置づけと、それぞれの作用を示す。