ウラリット(クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム)は、アルカリ化療法剤である。

適応

  • 痛風高尿酸血症における酸性尿の改善
  • アシドーシスの改善

用法・用量

 ウラリット-U配合散

痛風並びに高尿酸血症における酸性尿の改善

通常成人1回1gを1日3回経口投与
※尿検査でpH6.2から6.8の範囲に入るよう投与量を調整

アシドーシスの改善

原則として、成人1日量6gを3~4回に分けて経口投与
※年齢、体重、血液ガス分析結果などから患者の状況に応じ適宜増減

ウラリット配合錠

痛風並びに高尿酸血症における酸性尿の改善

通常成人1回2錠を1日3回経口投与
※尿検査でpH6.2から6.8の範囲に入るよう投与量を調整

アシドーシスの改善

原則として成人1日量12錠を3~4回に分けて経口投与
※年齢、体重、血液ガス分析結果などから患者の状況に応じ適宜増減

特徴

ユリノーム(ベンズブロマロン)との併用について

ユリノーム(ベンズブロマロン)は尿酸排泄を促進する薬であり、ウラリットと同じく痛風・高尿酸血症に用いられる。

ベンズブロマロンは尿酸排泄を促進するため、尿中に尿酸がたくさん出る。そうなると尿が酸性になり、尿路結石ができやすくなる。

そこで尿をアルカリ化して尿路結石を防ぐために、ウラリットが併用される。

作用機序

作用機序
重炭酸塩がアルカリ化にはたらく

  1. ウラリットはクエン酸回路による代謝をうけ、重炭酸塩(NaHCO3、KHCO3)が生成される
  2. 重炭酸塩は生体で塩基としてはたらく
  3. 尿をアルカリ化

副作用

  • 消化器症状
    • 下痢・軟便
    • 胃不快感
    • 悪心

重大な副作用

  • 高カリウム血症(21.0%)
    高カリウム血症があらわれることがある。
    高カリウム血症に伴い、徐脈、全身倦怠感、脱力感等があらわれることがあるので、観察を十分行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

禁忌

  •  ヘキサミンを投与中の患者
    ヘキサミンは酸性尿下で効果を発現するため、尿pHの上昇で効果が減弱することがある

併用注意

  • 水酸化アルミニウムゲル
    クエン酸がアルミニウムとキレートをつくり、アルミニウムの吸収を促進させる。
    併用する場合、2時間以上投与間隔を置く。