調剤とは、処方に基づき、薬剤を調整することである。つまり、処方せんの指示内容を具現化することである。

調剤は、薬剤師の任務だとされている(薬剤師法第1条)。

調剤に関する歴史的なこととしては、ソリブジン事件が挙げられる。ソリブジン事件以降、医薬品に関するリスクマネージャーとしての薬剤師の役割の重要性が指摘された。そして、調剤の質的転換がなされた。

調剤の概念

  1. 処方という情報を、薬の専門家として薬学的な観点および最新の医薬品情報などから、その患者にとって適正であるかを評価し、
  2. 処方情報に基づき薬剤を調整し、
  3. 患者が相互作用あるいは副作用などを回避し、適正に使用するための情報提供(服薬指導)とともに交付し、
  4. 患者が適正に使用したことを確認し、
  5. 使用後の有効性の評価および相互作用や副作用出現の有無などを確認し、
  6. これらの情報を処方へフィードバックする

調剤は、このような一連のサイクルである。(調剤指針第12改定)