ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、先発医薬品(新薬)の特許が切れた後に他のメーカーからだされる医薬品であり、先発医薬品と有効成分が同じで、同じ効果をもつ。

より具体的には、ジェネリック医薬品(後発医薬品)は、先発医薬品と

  • 有効成分が同じ
  • 成分量が同じ
  • 同じ経路から投与される
  • 効能・効果、用法・用量が原則的に同じ

であり、先発医薬品と同じ効果が得られる医薬品である。

製薬会社は、新薬を開発して特許をとると、特許期間の20~25年はその薬を独占的に製造・販売することができる。しかし、その特許期間が過ぎると、他の製薬会社も同じ有効成分の薬を製造・販売できるようになる。

このように、後から他のメーカーによって製造・販売されるものを「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」という。

「ジェネリック」については、generic:「一般的な」という意味がある。

  • 商品名(銘柄名、販売名):brand name
  • 一般名(薬物名):generic name

医薬品の商品名や一般名については、【薬の名前】商品名、一般名(薬物名)、成分名、化合物名の違いは?で詳しく説明しています。

ジェネリック医薬品の特徴

  • 先発品と有効成分が同じ
  • 先発品と効果・品質・安全性が同じ
  • 先発品より安い

 

なぜ安いか?

ジェネリック医薬品は、すでに効果や安全性が確かめられた有効成分を使うため、開発費を抑えることができる。そのため、ジェネリック医薬品は先発品よりも安い。

 

先発品とジェネリック医薬品の違い

同じにしなければならないこと

  • 有効成分
  • 有効成分の量
  • 効果・安全性

ジェネリック医薬品が先発品と同じにしなければならないことは、上に挙げた、有効成分、有効成分の量、効果・安全性である。

違ってもよいこと

  • 色・形・味
  • 添加剤

ジェネリック医薬品が先発品と違ってもよいことは、上に挙げた、色・形・味、添加剤である。これらは先発品と違っても問題ないが、医薬品の有効性と安全性に影響を及ぼさない範囲内である。

ジェネリック医薬品をつくる側からいうと、これらは工夫できるところである。

ジェネリック医薬品の製剤工夫

飲みやすく

ジェネリック医薬品は先発品と違って、

  • 苦味を抑えたもの
  • 飲みやすい剤型・規格にしたもの

など、飲みやすくしたものがある。

より便利に

ジェネリック医薬品では、

  • 錠剤に薬の名前の印字
  • より見やすくしたPTPシート
  • 保存しやすく(冷所保存→室温保存など)

ジェネリック医薬品にしてもらうには?

病院・診療所で薬をもらう場合

受診したときに、ジェネリック医薬品にできないか確認する。

薬局で薬をもらう場合

処方せんの、(ジェネリック医薬品への)「変更不可欄」に「✔」「×」のサインがなければ、ジェネリック医薬品に変更することができる。

薬剤師に相談してジェネリック医薬品に変更してもらう。