移植の種類

  • 自家移植:同一個体で、他の部位への移植。拒絶反応がない。
  • 同系移植:一卵性双生児間、近交系動物間での移植。宿主にずっと生着する。

臓器移植が行われる疾患

  • 水疱性角膜炎
  • 拡張型心筋症
  • 肝硬変
  • 慢性腎不全

自己と非自己の認識

臓器移植で自己か非自己かの認識は、HLAヒト白血球抗原)が一致するかどうかで行われている。

HLAが一致 → 自己
HLAが不一致 → 非自己

HLAが合わないと、臓器移植したときに移植片拒絶反応が起きる。そのため臓器移植する際は、ドナーとレシピエント間でHLAを一致させなければならない

移植免疫抑制薬

  • シクロスポリン
  • アザチオプリン
  • タクロリムス

拒絶反応

移植直後、拒絶反応に主な役割をはたすのは次の細胞である。

  • ドナーの抗原提示細胞
  • レシピエントのT細胞

拒絶反応には、次の2つの経路がある。

  • 直接ドナーの提示された抗原を認識する経路:移植免疫に特有。反応が強い
  • 間接的に認識する経路

拒絶反応が起こりにくい臓器

拒絶反応が起こりにくい臓器は、角膜である。

拒絶反応は、血液によってリンパ球が運ばれてくることで起こる。角膜の移植部位には、血液の供給が無い(血管がない)。そのため、角膜移植は拒絶反応が起こりにくい。