関節リウマチは自己免疫疾患の一つで、関節炎や関節破壊が起きる。

この関節炎・関節破壊は、炎症性サイトカインTNF-αなど)が関わっている。

関節リウマチは全身性炎症性疾患であり、関節骨膜の増殖による慢性・持続性・骨破壊性の多発性関節炎を特徴とする。

病態

  • リウマトイド因子(変性IgGのFc部に対する自己抗体)が産生
    → 免疫複合体が滑膜に沈着
    → Ⅲ型アレルギー機序で滑膜炎発生
    → パンヌス形成
    → 関節の破壊

症状

関節の症状としては以下がある。

  • 朝のこわばり
  • 小関節に好発する関節炎(左右対称性、多発性)
  • 関節の変形:スワンネック変形、尺側変異
    (円位指節間関節(DIP。指先の関節)は障害されにくい)

関節以外の症状としては以下がある。

  • 微熱
  • 間質性肺炎
  • リウマチ性脊椎炎
  • 皮下結節(リウマトイド結節)
  • シェーグレン症候群

治療薬

  • 金化合物
  • SH基製剤
  • 生物学的製剤
    • インフリキシマブ:抗ヒトTNF-αモノクローナル抗体
    • エタネルセプト:TNF受容体製剤(TNF-αに結合し、TNF-αを阻害する)
    • トシリズマブ:ヒト化抗ヒトIL-6受容体モノクローナル抗体(IL-6受容体に結合→IL-6の活性発現を抑制)
  • 免疫抑制薬
    • メトトレキサート:ジヒドロ葉酸還元酵素阻害→DNA合成阻害
    • レフルノミド:プロドラッグ。ピリミジン合成系を阻害
    • アクタリット
    • サラゾスルファピリジン

 

TNF-α:腫瘍壊死因子-α

メトトレキサート

  • 休薬期間を作りながら投与