トラゾリンは非選択的アドレナリンα受容体遮断薬であり、非選択的にアドレナリンα受容体を遮断する。


トラゾリン塩酸塩

出典:KEGG DRUG

作用機序

トラゾリンは非選択的にアドレナリンα受容体を遮断するため、

  • α1受容体遮断
  • α2受容体遮断

の作用をもつ。

α1受容体遮断

トラゾリンは、α1受容体を競合的に遮断する。

そのため、アドレナリン作動薬(ノルアドレナリンなど)のα1作用を阻害する。

α2受容体遮断

また、トラゾリンはシナプス前膜のα2受容体も遮断する。

α2受容体は自己受容体であり、刺激されるとノルアドレナリンの遊離を促進する。

そのため、α2受容体が遮断されると、アドレナリン作動性神経からノルアドレナリンの遊離を促進し、心機能が亢進する。

適応

トラゾリンは現在適応がなく、医療用に用いられていない。