カテコールアミンとは、カテコールとアミンをもっている化合物のことである。カテコラミンとも呼ばれる。

カテコール


アミン

出典:Wikipedia 「カテコール」 「アミン

カテコールアミンはアミノ酸であるチロシンから作られ、多くの神経伝達物質(ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンなど)の基本骨格である。

特徴

カテコールアミンの特徴としては、以下が挙げられる。

  • MAO、COMTで不活化される
  • 消化管で不活化されるため、一般的に経口投与無効
  • 血液脳関門を通過しないため、中枢作用はない

MAO:モノアミン酸化酵素
COMT:カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ

カテコールアミンの生合成

カテコールアミンの体内での生合成の流れを以下に示す。

出典:Wikipedia「カテコールアミン

流れを整理すると、以下のようになる。

カテコールアミン生合成の流れ
  1. チロシン
     ↓ チロシン水酸化酵素
  2. レボドパ
     ↓ レボドパ脱炭酸酵素や芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素
  3. ドーパミン
     ↓ ドーパミンβ-水酸化酵素
  4. ノルアドレナリン
     ↓ フェニルエタノールアミン-N-メチルトランスフェラーゼ
  5. アドレナリン

チロシン

出典:Wikipedia「チロシン

チロシンはアミノ酸であり、カテコールアミンの原料となる。

レボドパ

出典:Wikipedia「カテコールアミン

レボドパは、チロシンからチロシン水酸化酵素により変換されてできる。

チロシン → レボドパ

ドーパミン

出典:Wikipedia「カテコールアミン

ドーパミンは、レボドパからレボドパ脱炭酸酵素や芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素により変換されてできる。

レボドパ → ドーパミン

ノルアドレナリン

出典:Wikipedia「カテコールアミン

ノルアドレナリンは、ドーパミンからドーパミンβ-水酸化酵素により変換されてできる。

ドーパミン → ノルアドレナリン

アドレナリン

出典:Wikipedia「カテコールアミン

アドレナリンは、ノルアドレナリンからフェニルエタノールアミン-N-メチルトランスフェラーゼにより変換されてできる。

ノルアドレナリン → アドレナリン

まとめ

チロシンからアドレナリンができるまでは以下のようになる。

  1. チロシン
     ↓ チロシン水酸化酵素
  2. レボドパ
     ↓ レボドパ脱炭酸酵素や芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素
  3. ドーパミン
     ↓ ドーパミンβ-水酸化酵素
  4. ノルアドレナリン
     ↓ フェニルエタノールアミン-N-メチルトランスフェラーゼ
  5. アドレナリン

アドレナリン作動薬

アドレナリン作動薬の中でカテコールアミンであるのを以下に挙げる。

参考:Wikipedia「カテコールアミン