頸動脈小体・大動脈小体反射
神経性の血圧調節機構の1つに、頸動脈小体・大動脈小体反射がある。
頸動脈小体・大動脈小体反射が起きると、心拍数は増加し、呼吸が促進される。
頸動脈小体・大動脈小体反射の流れ
頸動脈小体・大動脈小体反射の機構を示す。
- 血液中のCO2過剰、O2不足、H+過剰
- 頸動脈小体・大動脈小体の化学受容器刺激(CO2過剰、O2不足、pHの低下を感知)
- 舌咽神経・迷走神経を介して延髄の心臓中枢・呼吸中枢を刺激
- 延髄の心臓中枢
→ 交感神経 興奮
→ 心拍数↑ - 呼吸中枢興奮
→ 呼吸促進
- 延髄の心臓中枢
血液中のCO2過剰、O2不足、H+の過剰により、頸動脈小体、大動脈小体の化学受容器が刺激される。
それにより舌咽神経、迷走神経を介して延髄の心臓中枢と呼吸中枢を刺激する。
延髄の心臓中枢の刺激により交感神経が興奮し、心拍数が増加する。
また、呼吸中枢興奮により、呼吸が促進される。
簡単なまとめ
頸動脈小体・大動脈小体反射を簡単にまとめる。
- 血液中のCO2過剰、O2不足、H+過剰
→ 化学受容器刺激
→ 心臓中枢・呼吸中枢を刺激- 心臓中枢→心拍数↑
- 呼吸中枢→呼吸↑
血圧の調節機構
血圧の調節機構の分類における頸動脈小体・大動脈小体反射の位置づけと、それぞれの作用を示す。
- 神経性調節系
- ベインブリッジ反射:心拍数・心収縮力↑
- 頸動脈洞・大動脈弓反射:心拍数・心収縮力↓
- 頸動脈小体・大動脈小体反射:心拍数↑、呼吸↑
- 液性調節系
- 昇圧性因子:
- 力テコールアミン
- アンギオテンシンⅡ
- エンドセリン
- バソプレシン など
- 降圧因子:
- 一酸化窒素(NO)
- 心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)
- プロスタグランジンI2(PGI2) など
- 昇圧性因子:
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