サイトカインは、免疫応答を活性化もしくは抑制して調節している。

免疫応答反応は次のように分類される。

  • 免疫応答反応
    • 細胞性免疫
    • 体液性免疫

炎症性サイトカイン

  • 炎症性サイトカイン:炎症によって産生・分泌され、炎症を悪化させる
    • IL-1
    • IL-6
    • IL-8
    • TNF-α など

炎症性サイトカインは炎症によって産生・分泌され、炎症を悪化させるサイトカインである。

炎症性サイトカインは、疼痛や発赤などの炎症作用や、関節リウマチなどに関与する。

IL-1

IL-1は炎症性サイトカインである(他にIL-6、IL-8、TNF-αなど)。

IL-2

IL-2:1型ヘルパーT細胞から遊離→キラーT細胞の分化・増殖↑

IL-2は、1型ヘルパーT細胞から遊離され、キラーT細胞の分化・増殖を促進する。そのため、IL-2は細胞性免疫を活性化すると言える。

IL-4

IL-4:2型ヘルパーT細胞から遊離→B細胞の分化・増殖↑

IL-4は、2型ヘルパーT細胞から遊離され、B細胞の分化・増殖を促進する。B細胞は体液性免疫に関わるため、IL-4は体液性免疫を活性化すると言える。

IL-6

IL-6は炎症性サイトカインである(他にIL-1、IL-8、TNF-αなど)。

IL-6:2型ヘルパーT細胞から遊離→B細胞の分化・増殖↑

IL-6はIL-4と同じように、2型ヘルパーT細胞から遊離され、B細胞の分化・増殖を促進する。B細胞は体液性免疫に関わるため、IL-6は体液性免疫を活性化すると言える。

IL-8

IL-8は炎症性サイトカインである(他にIL-1、IL-6、TNF-αなど)。

IL-10

IL-10:2型ヘルパーT細胞から遊離→1型ヘルパーT細胞を抑制

IL-10は2型ヘルパーT細胞から遊離され、1型ヘルパーT細胞を抑制する。そのため、IL-10は細胞性免疫を抑制すると言える。

IL-13

IL-13:2型ヘルパーT細胞から遊離→B細胞の分化・増殖↑

IL-13は2型ヘルパーT細胞から遊離され、B細胞の分化・増殖を促進する。B細胞は体液性免疫に関わるため、IL-13は体液性免疫を活性化すると言える。

TNF-α(腫瘍壊死因子α)

TNF-α(腫瘍壊死因子α)は、炎症性サイトカインの一つ(他にIL-1、IL-6、IL-8など)で、炎症反応や発熱に関わる。

エリスロポエチン

エリスロポエチン(腎から分泌):赤血球の増殖↑

エリスロポエチンは腎臓から分泌されるサイトカインで、赤血球の増殖を促進する。

エリスロポエチンは腎性貧血の治療に用いられる。