グアネチジン
グアネチジンはノルアドレナリン遊離阻害薬であり、ノルアドレナリンの遊離を阻害したり、ノルアドレナリンの枯渇を引き起こす。
そのため、グアネチジンはノルアドレナリン枯渇薬でもある。
グアネチジン硫酸塩
出典:KEGG DRUG
目次 (項目へとびます)
作用機序:NAdの遊離阻害、枯渇
グアネチジンの作用としては、
- ノルアドレナリン(NAd)の遊離阻害
- ノルアドレナリン(NAd)の枯渇
が挙げられる。
ノルアドレナリンの遊離阻害
グアネチジンはアミントランスポーターによって交感神経に取り込まれ、交感神経節後線維終末に集まり、高濃度になる。
すると膜安定化作用(MSA)により、ノルアドレナリンの遊離は阻害される。
ノルアドレナリンの枯渇
膜安定化作用(MSA)によるノルアドレナリン遊離抑制の後は、シナプス小胞(アミン顆粒)内のノルアドレナリンの枯渇が起きる。
これは、グアネチジン自体がノルアドレナリンの代わりにアミン顆粒に取り込まれ、ノルアドレナリンが小胞内に貯蔵されるのを阻害されるためである。
ノルアドレナリンの枯渇は徐々に進行し、持続的な降圧作用を示す。
血液脳関門通過しない → 中枢作用なし
グアネチジンは血液脳関門(BBB)を通過しないため、中枢作用を示さない。
副腎髄質への作用なし
また、グアネチジンは副腎髄質への作用もない。
適応
グアネチジンは現在適応がなく、用いられていない。
副作用
グアネチジンは交感神経を遮断し、相対的に副交感神経系が優位になるため、
- 起立性低血圧
- 徐脈
- 鼻閉
- 下痢
などの副作用を起こす。
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