マルコフニコフ則
マルコフニコフ則とは、ハロゲン化水素がアルケンに付加する際、ハロゲン化水素のプロトンは、より多くの水素が結合している炭素に結合するという経験則のことである。
マルコフニコフ則の場合、ハロゲン化水素のプロトンはより多くの水素が結合している炭素に結合する。つまり、ハロゲン化水素のプロトンは「置換基の少ない炭素に結合する」とも言える。
そのため、ハロゲン化水素のハロゲンは置換基のより多い炭素と結合することになる。
逆マルコフニコフ則
逆マルコフニコフ則とは、言葉通り「マルコフニコフ則とは逆の規則」である。
逆マルコフニコフ則に従う場合、ハロゲン化水素のプロトンは、より少ない水素が結合している炭素に結合する。つまり、ハロゲン化水素のプロトンは「置換基の多い炭素に結合する」とも言える。
そのため、ハロゲン化水素のハロゲンは置換基のより少ない炭素と結合することになる。
逆マルコフニコフ則に従う反応例:ヒドロホウ素化
逆マルコフニコフ則に従う反応に、「ヒドロホウ素化」がある。
マルコフニコフ則・逆マルコフニコフ則の整理
マルコフ二コフ則と逆マルコフニコフ則について、整理しておく。
ハロゲン化水素のプロトンは、マルコフニコフ則、逆マルコフニコフ則ではどちらの炭素に結合するのか?
- マルコフニコフ則:
より多くの水素が結合する炭素(置換基が少ない炭素)に結合 - 逆マルコフニコフ則:
より少ない水素が結合する炭素(置換基が多い炭素)に結合
単純にいうと、マルコフニコフ則では、プロトンは水素が多いほうに結合。
逆マルコフニコフ則では、プロトンは水素が少ない方に結合。
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