カルボニル基は、−C(=O)− と表される2価の官能基である。

次のような官能基に存在する。

  • アルデヒド
  • ケトン
  • カルボン酸
  • エステル
  • アミド
  • ケテン など

カルボニル基と結合するのは、通常 2個の原子である。しかし、ケテンや二酸化炭素のように、1個の原子だけに結合する場合もある。

ケト基:ケトンのカルボニル基

ケトンのカルボニル基は、ケト基と呼ぶこともある。

また、見方を変えると、炭素鎖のメチレン(-CH2-)に対して特性基のオキソ基(=O)が置換した構造とも言える。

アルデヒド基(ホルミル基)

アルデヒド基(ホルミル基)は、−CHO と表され、カルボニル基の結合のひとつが水素になった 1価の官能基である。

カルボニル炭素

カルボニル炭素

α水素とは?

α水素とは、カルボニル基の隣の炭素上の水素である。

α水素は弱酸性を示す。

反応

カルボニル基の反応は、求核付加反応で進行する。

求核試薬に対する反応性

アセトアルデヒド>アセトン

求核試薬に対する反応性は、アセトアルデヒドとアセトンであれば、アセトアルデヒドのほうが反応性は高い。

求核試薬は、「求核」とあるように、カチオン性(プラス性)が高いところを目掛けて反応する。

そのため、カルボニル炭素のカチオン性(プラス性)が高いほど反応性は高くなる。

アセトンでは、アルキル基の+I効果により、電子がカルボニル炭素に押し込まれる。それによりカルボニル炭素のカチオン性(プラス性)が低下し、反応性が下がる。

また、水素原子の立体的なかさ高さの違いも要因である。